2005年05月19日
PPの4月の国内向け出荷が急拡大
日用雑貨向けを除いて引き合いが急増
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリプロピレン(PP)の4月の国内向け出荷数量は前年同月の実績を大幅に上回った模様。全体の対前年同月比伸張率は10%近くになったのではないかと見られている。
 
 同樹脂の今年に入ってからの毎月の国内向け出荷数量は、1月こそ前年同月を3%上回ったものの2月は2%下回り、3月もかろうじて前年同月を維持するにとどまるなど昨年の活況とはほど遠く、先行きが警戒されていた。
 ところが4月に入ってからは、かねて不振の日用雑貨向けを除きほぼ全ての需要分野で引き合いが活発化、PP各社がすかさず対応したため総出荷量が最近ではめずらしい大幅な伸びとなったもの。なかでも、フラットヤーン用、パレット用の伸びが特に高かった模様。フィルム用品種も2けたの成長になったと見られる。しかし、かねてからナフサ価格にスライドさせるかたちで半年単位の価格が決められている自動車部品向けは微増にとどまったようだ。
 
 4月の需要の急拡大の背景については、同樹脂メーカーも多くが明確に把握しかねているが、4月中に相次いで打ち出されたPP各社の値上げ表明が重要な引き金になったのではないかとの見方が有力になっている。