2005年05月20日
SABICインターミディエートのVPが会見
EGなど石化部門の中期投資計画等を説明
【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:その他

 SABIC(サウジアラビア基礎産業公社)インターミディエートのカリマ・アルマナ・バイスプレジデントは19日夕、横浜ランドマークタワー内で記者会見し、SABICの04年の業績とインターミディエートを中心とする石油化学の中期投資計画の概要を説明した。
 
 石化のインターミディエート(中流部門)の投資については、EG(エチレングリコール)とLAO(リニア・アルファーオレフィン)を対象に実施していく考えを表明した。EGでは、傘下のジュベール・ユナイテッド・ペトロケミカル(UNITED)が今年末に年産(以下同)57万5,000トン設備を増設するのに続いて06年第2・四半期に63万トン設備を追加することにしている。この結果SABICグループ全体のEGの設備能力は390万トンとなる。LAOでは、UNITEDを起用して06年第3・四半期に15万トンプラントを完成する計画。
 また、SABICの石化プロジェクト全体の投資に関しては、(1)エクソンモービルとの共同投資会社のYANSABが07年末にヤンブーにエチレン130万トン、プロピレン40万トンのオレフィン設備とEG、L-LDPE/HDPE、PPなど誘導品プラントを新設する(2)SHARQが08年にジュベールでエチレン、ポリエチレン、EGの大型設備を増設する--等の計画を進めている点を明らかにした。YANSABの総生産能力は380万トン、SHARQの増設規模は290万トンで、トータルでは500万トンになる見込み。
 
 一方SABIC全体の04年の業績は、売上高が前年比47%増の184億米ドル、営業利益が同112%増の38億米ドルであった。また、製品の総生産量は4,290万トンであった。SABICではこれを08年までに6,000万トンに拡大する計画で、そのための資金は80億米ドルになる見通しという。