2002年05月28日
三菱化学、6月から黒崎でBPAプラントの本格操業へ
ポリカーボネートの内外需の拡大に対応
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は先に黒崎工場内にビスフェーノルA(BPA)の新プラントを建設し試運転を続けてきたが、6月から本格操業に移れる見通しになった。
 
 同社が今回建設したBPAプラントは同社独自の技術による年産10万トン能力の新鋭機。これによって、既存の鹿島工場の装置と合わせた同社のBPAの総設備能力は年産20万トンとなった。
 今回の倍増設は、三菱グループが国の内外に保有している既存のポリカーボネート(PC)樹脂製造プラントの操業率アップと今春増強したPC装置の本格稼動入りに円滑に対応していくためのもの。現在三菱グループは、日本国内のほかタイや韓国にもPCプラントを持っているが、今年春以降の全世界的な需要の回復によっていずれもフル稼働の状況にある。しかも今後も引き続きPCの需要は拡大していく公算が濃厚なので、今回のBPA装置の稼動開始は極めてタイムリーということができる。
 現在同社では、PC各社に新設備による製品を提供して品質の最終チェックを受けているところ。これが完了し次第、本格稼動に移行することになる。同社では当初からフル稼働を予定している。