2005年05月23日
容器包装の収集費を事業者も負担を
環境省がこれまでの中環審の論議の整理として説明
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体)
【関連企業・団体】:環境省

 環境省は23日、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会の第33回会合(懇談会)において、容器包装リサイクル法の見直しに関するこれまでの同部会における議論の整理内容を報告した。この中で同省は、同法の見直しの最重要ポイントの一つである容器包装の分別収集・選別保管に関する費用負担のあり方について、「事業者に一部の負担を求めることが過剰包装の抑制や分別収集・リサイクルの進展に寄与する有力手段と考えられる」との見解を示した。

 同省では、これはあくまでもこれまでの同部会における議論を整理した結果にすぎないと説明した。しかしこれに対しては、ビール業界、牛乳業界、製缶業界の代表や日本経団連など産業界側の委員が反発、法の改正に盛り込むことに強い反対の意向を表明した。

 反対の理由としては、事業者が費用を負担することが廃棄物の排出抑制に繋がると言える明確な根拠がないこと、すでに事業者は総額で自治体の負担を上回る費用をかけて製品の軽量化など各種の対策を展開して容器包装全体の排出抑制に大きく寄与していること--などの点を挙げ、これ以上の負担を強いるのは負担の公平を欠く旨を指摘した。

 容器包装リサイクル法の見直しについては、産業構造審議会でも検討中であり、経済産業省と環境省では今月30日に両審議会の合同会合を開き、その場でも各委員からこの問題について意見を求めることにしている。