2005年05月24日 |
タキロン、カーボンナノチューブ使用「制電樹脂プレート」新開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:タキロン |
タキロン(大阪市中央区、森下誠二社長)は24日、独自の均一分散技術と特殊表面処理技術によって、カーボンナノチューブ(CNT;筒状炭素分子)を使用した、透明制電樹脂プレートを開発したと発表した。ポリカーボネート、PET、塩化ビニルの3種類の樹脂を原板素材とし、「タキロンCNT制電シリーズ」として販売開始する。ポリカーボネート、PETタイプを先行させる。 制電プレートは、静電気によるホコリやチリの発生を防止する静電気防止機能をもった樹脂板で、半導体や液晶分野の製造装置材料、クリーンルーム用パーティション材料などに採用されているが、現在主流の制電プレートは、制電層に導電性酸化スズ(ATO)などの金属酸化物を使用しているため、加工すると導電回路が断線し、制電層にクラックが発生して外観特性が損なわれるなどの問題がある。このため平板での使用が中心になっている。 同社は今回、独自の均一分散技術と特殊表面処理技術によって、CNTが均一分散された、透明制電樹脂プレートを開発した。 延伸しても導電性であるCNT同士の接点が保持されるため、制電性能が損なわれず、透明性も保持されるようになった。またATOを用いていないため、半導体製造ラインに金属溶出の心配もない。販売目標として初年度5億円、2年度10億円を見込んでいる。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1116897870.doc ○写真 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1116897870.jpg |