2005年05月24日
PSの4月の出荷、4ヶ月振りの前年超えの11%増
国内向けが12%増、輸出の10%減を完全にカバー
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(行政/団体、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が24日に集計したところによると、PS(ポリスチレン)の4月の総生産量は8万466トン、総出荷量は8万4,030トンとなった。いずれも4ヶ月振りの前年同月超えである。
 
 この中では、総出荷量が11%増と大きく伸びている点が注目される。これは国内向けが12%もの伸びを遂げたことによるもの。電機工業用が7%増、包装用が12%増、雑貨産業用が13%増、FS用が14%増--と全分野にわたって前年を大きく上回っている。事務機、エアコン、OPS向けが特に好調であった模様。
 もっとも、前年同月の出荷は3月に発生した前倒し需要の反動で極めて低いレベルにとどまった。この点を考慮すると今年4月の伸びは決して驚くほど高いものとは言えないと指摘する向きが同樹脂業界には多い。また、値上げ表明に伴う先行需要の発生も販売増の要因の一つではないかと分析する向きもある。
 一方の輸出は、引き続き各社が採算を確保できる特定需要分野向けに成約を限定しているため前年同月を10%下回る低水準にとどまった。
 月末在庫は、前月を45%、前年同月を2%それぞれ下回る規模に縮小した。

 こうした結果、PSの1月から4月までの生産・出荷の累積は、生産が30万8,336トン、出荷が国内向け29万1,512トン、輸出1万1,660トンの合計30万3,172トンとなった。前年同期比は、生産が2%減、国内向け出荷が3%減、輸出が13%減、出荷計が3%減となっている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1116900889.tif