2005年05月27日
中原会長「塩ビの誤解解消に一層の努力を」と強調
VECの年次総会後の懇談会でスピーチ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会(VEC)は26日、同協会の年次総会後に塚本・経済産業省製造産業局次長や上家・環境省環境安全課長ら来賓多数を招いて懇親パーティを開いた。

 冒頭挨拶に立った中原茂明会長は、最初に、「04年度はリサイクル活動や塩ビに対する誤解解消活動、さらには樹脂サッシ・サイディングの市場開拓活動などに積極的に取り組み、大きな成果を上げることができた」と昨年度の協会活動の概要を出席した関係者に披露。次いで今年度の活動方針に話を移して「サッシ・サイディングの普及やリサイクル活動の充実に一層力を入れていくとともに、より多くのユーザーや消費者に塩ビが正当に評価されるよう啓蒙・広報活動の充実・強化を図っていきたい」と強調し、盛んな拍手を受けた。

 中原会長のスピーチの概要は以下の通り。
○さいわい04年度は、会員各社が13年振りに塩ビ部門で黒字を計上することができた。この健全な姿を、自らが崩すことなくきちんと維持していくことが強く望まれる。

○しかし今年の塩ビの需給環境は、大口消化国の中国が自国のアセチレン・カーバイド法設備を相次いで再稼動させつつあることもあって楽観できない。中国の動きはやはり注意深く見守っていきたい。

○一方、誤解に基づく塩ビ忌避の動きは以前に比べてかなり沈静化してきた。会員各社の賢明な誤解解消運動が一定の成果を上げてきているわけで、電機や自動車業界などの需要業界の間では塩ビに対する理解が着実なテンポで進んできたと言ってよい。

○しかし、一般市民の中には以前の誤った知識がそのまま残っていて塩ビに引き続き強い拒否反応を示す向きもある。このため今年度も、サッシやサイディングの普及など塩ビの持つ強みをフルに生かせる新用途の開拓活動に一層力を入れていくとともに、これまで以上に広く世の中全体から塩ビが正当な評価を受けていけるように高効率リサイクルシステムの普及と誤解解消運動に一段と注力していくことが大切だ。行政当局の支援も得ながら着実に成果を上げていきたい。