2005年06月09日
JPE、HDPEの生産体制を大幅に改善
フィルム用を川崎に集中、品種は1〜2種に
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本ポリエチレン

 日本ポリエチレン(JPE)はHDPE(高密度ポリエチレン)の生産体制の抜本的な改善に乗り出した。
 先ずは、主力品種の一つであるフィルム用グレードの生産を川崎工場内の年産12万5,000トンプラントに極力集約することからスタート、次いで他の品種についても順次地域別の最適生産体制に改めていくことにしている。
 
 フィルム用品種については、これまで大分、水島、川崎の計3工場・4プラントで製造していたのを昨年から徐々に川崎の2系列のうちの大型の1系列に集中しつつある。既存の拠点にユーザーの大型フィルム工場が存在しているケースを除いてすでに全生産量の70%前後を川崎での生産に切り替えている。
 
 これに合わせてグレード数も大幅に削減中。1年前の品種は20種類を超えていたが、現在は10種を割り込んでいるという。
 同社では、1年後には同品種の生産のほぼ全てを川崎に集中、またグレード数も1〜2種まで絞り込む考え。厳しい国際生存競争を勝ち抜いていくためには、特に競争の激しいフィルム用品種を手始めに思い切った生産体制の改革によって同樹脂全体のコストの合理化を図ることが不可欠と判断して実行に踏み切っているもの。こうした一連の生産合理化策については需要家のフィルムメーカーも同意している。