2005年06月20日 |
BASF、欧州で可塑剤DHDP事業から撤退 |
【カテゴリー】:海外(経営) 【関連企業・団体】:BASF |
BASFジャパンは20日、ドイツ・BASF本社が05年第3・四半期中に欧州のジエチルヘキシルフタレート(DEHP)とその関連アルコール、2 エチルヘキサノール(2-EH)の生産を終了することを決めたと発表した。 本社のルートヴィッヒスハーフェンにある2-EH プラント(年産20万トン)は停止し、2005 年10 月に解体する。ベルギーのフェルイ拠点にあるいくつかの生産施設についても、無水フタル酸や可塑剤、フマル酸、ブタンジオール誘導体の製造では競争力を維持できないと判断、同時期に停止する。フェルイでは無水マレイン酸の製造は継続する。この背景として同社では、欧州市場の停滞、世界的な設備過剰、フェルイ拠点のコスト構造が好ましくないことなどを挙げている。 欧州では可塑剤DEHPは、C9フタレートやC10フタレートなど他の製品に移行しつつあり、すでに市場は、2000年対比で50%縮小している。このためBASFでは新しい可塑剤として、Palatinol N(DINP)および、独自のC10可塑剤、Palatinol 10P(DPHP)の販売を開始している。玩具や医療機器、食品と接触する用途向けには、Hexamoll DINCH という、特殊可塑剤も取り扱っている。 なおBASFでは、欧州における今回の事業再編は、NAFTAやアジア地域でのBASF 可塑剤事業の展開に影響を及ぼすことは一切なく、両地域では今後も2-EHとDEHPの提供を継続するとしている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1119246516.pdf |