2005年06月20日
石化協がMMAの長期需要予測を作成
生産拠点の海外シフトで06年以降は前年並み
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(行政/団体)
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 石油化学工業協会は20日、同協会がまとめたMMA樹脂の長期需要予測の内容を発表した。モノマーとホモポリマー(成形材料と板)の09年までの各年の内需と輸出の合計をまとめたもの。

 05年の需要については、モノマーが前年比101%、ホモポリマーが同104%といずれも引き続き着実な伸びを遂げるとの予想になっている。しかし06年以降となると、モノマーが09年までの各年とも前年の横並びにとどまり、ホモポリマーも06年が1%増となったあとは横並び状態で推移するとの厳しい見通しになっている。

 モノマーもホモポリマーもともに06年以降は需要が頭打ちになるとの予想なわけで、この理由については、MMAメーカー自身ならびに需要家の多くがそれぞれの製品の生産拠点を安定した伸びが見込める中国や韓国さらには東南アジア諸国にシフトしていくことがはっきりしてきたためと説明している。

 一方、世界全体のMMAの需要は引き続き今後も順調に伸びていく見通しにある。モノマーのトップメーカーの三菱レイヨンでは、2010年までの間の同モノマーの年間平均伸び率は米国が3%、欧州が2%、アジアが7〜10%の世界総平均5%になると予想している。

【関連ファイル】
MMA樹脂の長期需要予測
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1119256423.tif