2005年06月21日
ポリオレフィンフィルム大手、3次値上げに再挑戦
原料樹脂の4〜5次値上げ分の転嫁目指す
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 ポリプロピレンならびにポリエチレンのフィルムメーカー大手の間で製品値上げの準備に乗り出すところが相次いで出始めた。今月末から7月初旬にかけて多くのメーカーが具体的な計画を表明することになりそう。上げ幅については、1CC当たり3銭(1キログラム当たり33円)を目標にしたいというところが多い。
 
 今回の値上げは、今年1月とこの5〜6月の2度(第4次と第5次)にわたって実施された原料樹脂の値上げ分を製品価格に転嫁しようというもの。今年2月に原料レジンの第4次値上げ分の転嫁を狙って打ち出した価格修正がコンバータなど需要家の強い反発でほとんど不調に終わっているので、今回はレジンの第5次分を合わせての再挑戦となる。
 
 交渉の対象の中心は大日本印刷や凸版印刷をはじめとするコンバータで、今回も強い抵抗を受けることになりそう。しかしフィルムメ−カー側も、このままでは大幅な採算割れに陥るのが必至なのでどうあってもユーザー各社を説得したいとしている。需要がここにきて盛り返している点はフィルムメーカー側に取ってこれまでにないプラス材料といえる。