2005年06月23日
ポリオレフィンの5月の国内向け出荷、揃って前年超え
輸出は逆に3樹脂とも前年同月を割り込む
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 ポリオレフィンの5月の国内向け出荷数量はLDPE、HDPE、PPの3樹脂全てが前年同月の実績を上回った。3樹脂の国内向け出荷が揃って前年同月を上回ったのは今年に入ってこれが初めて。昨年11月いらい6ヶ月振りとなる。
 
 この中ではPPの8%増が特に目を引く。5月単月では過去最高の02年5月の20万8,000トンを更新した。これで同樹脂の国内向け出荷は、3ヶ月連続の前年同月超えとなった。
 一方、LDPEは4%増で6ヶ月振りに前年同月を上回った。また、HDPEは3%増で4月に続いての前年同月超えとなった。
 3樹脂が軒並み前年を上回ったことについては、ポリオレフィン各社が4月に相次いで打ち出した第5次価格修正の表明に対応して多くの需要家が通常より多めの発注に踏み切ったことが大きく影響していると分析する向きが関係筋に多い。
 
 反面、輸出は逆に3樹脂とも前年同月を下回った。LDPEは27%減、HDPEは44%減とともに大幅な縮小となっている。HDPEは10ヶ月連続の前年同月割れである。最も縮小率が低いPPでも7%減となっている。いずれも中国からの引き合い数量が大幅に減少したためと見られる。
 
 この結果、ポリオレフィン3樹脂それぞれの総出荷量は、PPが7%増で引き続き高い伸びを維持したものの、LDPEは完全な横並びにとどまり、HDPEにいたっては4%減となった。PPの総出荷量は5月単月の最高規模である。HDPEは9ヶ月連続の前年同月割れとなった。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1119500794.tif