2005年06月24日
PPのコンテナー・パレット向けの出荷が大幅増
5月1万5,600トンと好調で、前年を26%上回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリプロピレン(PP)の国内向け出荷は5月も好調で前年同月を8%上回ったが、中でも特に注目されるのはコンテナー・パレット向けが依然として大きな伸びを続けている点だ。

 同樹脂業界筋によると、5月のコンテナー・パレット向け品種の出荷数量は約1万5,600トンで、前年同月に対する伸び率は26%程度となった模様。同品種の最近数ヶ月の対前年比伸張率は、1月が14%、2月が6%、3月が20%、4月が39%となっており、他の品種を大きく引き離している。

 同樹脂メーカー大手によると、これには、全ての物資の対中国輸出に木製品に替わってワンウエイタイプの軽量プラスチックパレットの使用が中国政府によって義務付けられたことが大きいという。そしてもう一つの要因としては、国内の大手食品業界や流通業界、さらにはIT産業界などの間で折りたたみ型のコンテナーが広く採用されるようになってきたことが挙げられると分析する向きが多い。

 いずれの場合も新規採用が多くを占めているようで、したがって、今後もなお需要は拡大していく公算が強いというのが同樹脂メーカーならびに成形加工メーカーに共通した見方となっている。