2005年06月30日
主要石化品の輸出、徐々に盛り返す
5月は化成品中心に過半が前年超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 石油化学製品の5月の輸出通関数量は、主要製品のうちの過半が前年同月を上回った。年初いらい続いていた不振から徐々に盛り返しつつある点が浮き彫りとなっている。
  
 中でも化成品の回復が目立つ。プロピレン、BZ、PX、SM、VCM、EG、PH、ANの量産品が軒並み前年を上回っている。最大消費国である中国の需要家の多くが在庫調整を終わって再びわが国に活発な引き合い寄せ始めたことが最大の要因と見られる。
 一方の合成樹脂は、PPホモポリマー、PPコポリマー、PVCホモポリマーが引き続き順調な伸びを遂げている。しかしLDPE、HDPE、PS、ABS、PCの各樹脂は、輸出余力が乏しかったのに加えてアジア市況が当初の予想に反して軟化したため前年を下回った。
 
 1〜5月の累計は、1〜3月の不振が響いてまだ多くの製品が前年同期を下回っている。
 主要製品の5月の輸出通関数量と累計は別表の通り。


主要石化品の05年輸出通関数量 単位はトン
品目 5月 前年比 累計 前年比
エチレン 17,942 59.3% 80,026 58.2%
プロピレン 24,397 145.8% 127,471 79.2%
ベンゼン 21,999 116.3% 182,279 143.3%
PX 191,662 153.3% 920,162 107.6%
SM 126,549 108.8% 546,840 93.2%
VCM 67,229 124.5% 377,255 119.1%
EG 18,258 109.5% 89,259 101.3%
フェノール 11,079 10.75倍 46,948 136.5%
酢ビ 10,096 86.6% 40,268 75.4%
PTA 35,403 95.8% 235,716 90.1%
AN 19,095 108.0% 74,404 98.1%
カプロ 15,125 60.1% 97,302 76.4%
LDPE 15,728 92.9% 96,059 98.6%
HDPE 10,811 72.1% 65,100 82.4%
PP-H 25,015 125.2% 146,906 116.2%
PP-C 8,060 103.4% 40,386 94.8%
PS 7,040 85.6% 38,166 95.2%
PVC-H 62,982 131.3% 303,015 105.6%
ABS 18,061 89.0% 92,112 89.3%
PC 15,280 95.0% 83,238 90.9%