2005年07月04日
プラ製容器包装の引き取りは順調に推移
5月は過去最高の4万5,709トンに
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 容器包装リサイクル法に基づいて全国の市町村からリサイクル事業者に引き渡されるプラスチック製容器包装の5月の総数量は、PETボトルとは対照的に引き続き前年同月を大きく上回った。
 日本容器包装リサイクル協会の集計によると、5月の総引き取り数量は4万5,709トンで前年同月の実績を25.9%上回った。月間引き取り数量としては4月の4万2,435トンを抜いて過去最高の規模となった。4月との合計は8万8,145トンで、前年同期の実績を22.6%上回っている。
 
 5月の総引き取り量のうちの4万5,625トンは、白色発泡スチロール製食品用トレイを除くプラスチック製容器包装(いわゆるその他プラ)で占められており、前年同月を26.0%上回っている。これも過去最高の4月の記録を更新している。4月との合計は8万7,981トンで前年を22.7%上回っている。
 一方の発泡スチロールトレイの5月の引き取り数量は84トンで、前年同月を8.7%下回った。4月との合計は164トンで前年を7.9%下回っている。同トレイの場合は、使用済み製品の多くがスーパー等の店頭で回収されてリサイクルに回されているので市町村による分別収集量は小規模にとどまっている。
 
 また、同協会によって引き取られたプラスチック製容器包装の5月の総リサイクル量は2万8,157トンで、前年同月の21.0%増となった。4月との合計は4万5,237トンで前年を22.1%上回っている。うちその他プラは2万8,078トンで21.1%増、4月との合計は4万5,126トンで22.2%増となっている。発泡スチロールトレイの5月のリサイクル量は79トンで5.3%増、4月との合計は111トンで4.3%減。同トレイは全量がマテリアル・リサイクルされている。
 
 その他プラのリサイクル手法は計5種で、コークス炉化学原料化の構成比が最も高い。以下はプラスチック製品化、高炉還元剤利用、合成ガス化、熱分解油の順となっている。1年前に比べるとコークス炉利用とプラ製品化が大きく伸びている点が注目される。
 その他プラの5月の手法別リサイクル実績は別表の通り。


「その他プラ」の5月の再商品化実績
再商品化手法 5月 前年比 構成比 4〜5月計 前年比 構成比
コークス炉化学原料 14,770 132.0% 52.6% 24,877 142.4% 55.1%
プラスチック製品 6,725 159.7% 24.0% 11,616 161.2% 25.7%
高炉還元剤 3,950 91.0% 14.1% 5,247 90.0% 11.6%
合成ガス 1,992 70.3% 7.1% 2,350 52.3% 5.2%
熱分解油 642 105.4% 2.3% 1,037 113.5% 2.3%
合計 28,078 121.1%   45,126 122.2%