2005年07月04日 |
ベンゼンのUS/CPが高騰、7月は異例の二本立て |
エクイスターは295セント、EMは300セントに |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:なし |
わが国のSMメーカーやPHメーカーなどベンゼン(BZ)の大手需要家筋が入手した情報によると、米国のBZの7月のコントラクト価格(US/CP)はガロン当たり295セントと300セントの二本立てとなることが先週末に決まった。 エクイスターが295セントをまたエクソンモービルが300セントをともに強く主張してともに譲らないため異例の二本立てとなった。6月に比べると65〜70セントの大幅アップとなる。トン当たりの価格は885ドルと900ドルということになる。 BZのUS/CPは、4月の387セントをピークに下降に転じ、6月のCPは230セントまで下がった。しかし7月は一気に5月と同じレベルまで戻ることになる。これは、原油の高騰とBZの需要の世界全体の回復傾向を睨んで米国の石油企業を中心としたサプライヤー各社がいっせいに価格の立て直しに取り組み始めたことによるもの。US/CPに先行して米国のスポット価格は6月中旬以降に急騰しており、直近の価格は同300セントがらみとなっている。今回のUS/CPの決定にはこうしたスポット相場の高騰が大きく影響したといえる。 BZのUS/CPは、世界全体のSMやPHなどのBZ誘導品の国際市況に極めて大きな影響を及ぼす性格を持つ。このため、今週から各地で大手誘導品メーカーがUS/CPのアップ分を製品価格に転嫁するための行動を起こすのは必至の見通しとなっている。 |