2005年07月05日 |
アジアのスポットSM価格、1,100ドルに上昇 |
旭化成ケミのオファーをトレーダが受け入れ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ |
中国を中心としたアジア地域におけるSM(スチレンモノマー)のスポット相場が再び上昇してきた。 旭化成ケミカルズなど大手SMメーカーと大手トレーダーとの間の今週明けにおける契約価格の平均は、トン当たりCFR1,100ドルとなっている。6月中旬に比べると50〜60ドル、6月上旬に比較すると110〜120ドルそれぞれ高い。ベンゼン(BZ)の国際相場がコントラクトものもスポットものもともに急騰してきたことに対応して旭化成ケミカルズなどSM大手が輸出価格の再修正に乗り出してきたのをトレーダ各社が受け入れ始めたもの。 これに伴いトレーダ各社は、早急にアジア地域のPSメーカーやABSメーカーなどユーザー各社に対して同じ幅の値上げを通告して説得を開始する構え。アジアでは、中国を中心にもともと着実な伸びを続けていたABSに加えてPSやEPSの需要もここにきて順調に回復してきているので、SMの新価格が末端市場まで浸透する公算は濃厚と見られている。 また、これに歩調を合わせるようにPH(フェノール)のアジア地域のスポット相場も上昇中。この機を捉えて大手サプライヤーの一つの三井化学では、7月の輸出価格を6月比100ドル高の1,150〜1,200ドルに引き上げることにして需要家各社の説得に本格的に取組み始めている。 |