2005年07月05日
中国の樹脂輸入、5月はPOが全て前年超え
1〜5月累計はL-Lを除いてなお前年割れ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国による合成樹脂の5月の輸入通関数量は、ポリオレフィンが軒並み前年同月の実績を上回った。需要家の多くが1〜4月の買い控えによって過剰在庫の整理をほぼ完了したため再び海外品の手当てに積極的に取り組み始めたことが大きな要因と見られている。この中ではL-LDPEの伸びの大きさが特に目立つ。サウジアラビア品の大幅増によるところが大きい。
 
 反面、PS、PVC-H、ABSの3樹脂は前年同月を下回った。うちPSとPVCは2ケタ減となっている。いずれも国産品の増産によるもの。

 しかし1月から5月までの累計は、L-LDPEの50%増を除いて全てが前年同期を下回っている。1〜4月の不振によるもの。日本品もL-LDPEは31.1%増と高い伸びを遂げている。PP-Hも9.4%増と順調な成長を維持している。しかし他の樹脂はPSの34.2%減を筆頭にいずれも大幅減となっている。
 
 中国による汎用樹脂の5月の輸入通関数量は以下の通り。単位はトン。カッコ内は前年同月比。右は1〜5月計。
 
▽LDPE  102,894(120.5%) 449,122(80.3%)
▽L-LDPE 118,750(136.4%) 669,988(150.4%)
▽HDPE  169,035(108.1%) 969,799(99.1%)
▽PP-H  231,452(117.0%) 1,127,011(91.4%)
▽PS    92,730(81.0%) 497,543(90.0%)
▽PVC-H  93,706(85.1%) 562,281(71.9%)
▽ABS 143,900(96.9%) 745,898(97.3%)