2005年07月06日
極東のオレフィン相場がさらに続伸
先行き需給タイト観が一段と広がる
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、極東地域におけるオレフィンのスポット相場が先週1週間でさらに上昇してきた。特にエチレンのアップ率が高い。
 
 ある大手商社が先週半ばから週末までの間に極東のユーザーと契約したエチレンのCFR価格の多くは、トン890〜900ドルとなっている。1週間前に比べると120〜140ドル高となっている。今年4月上旬のレベルに戻っている。これには、石油化学製品全体に対する中国の最近の引き合いの活発化に伴って生じてきた需給の先行きタイト観の広がりが大きく作用していると見られる。
 ただし、東南アジア地域の相場は同800〜850ドルの範囲内にとどまっている。一時は、タイのエチレンプラントが渇水のため一斉に運休するのではないかとの観測が広がって急騰したが、その後タイ政府が給水制限しない旨を表明したためわずかながら反落した。
 
 一方のプロピレンの相場は、極東も東南アジアもともに同850〜900ドルの範囲内となっている。1週間前に比べると、極東では20ドル、東南アジアでは30〜50ドル高くなっている。
 大手商社では、今後もなおアジア地域ではオレフィンの相場がゆるやかな上昇をたどると予想している。