2005年07月07日
新日石化学、7月パラキシレン価格 40ドル高の890ドルで決着
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:新日本石油化学

 新日本石油化学は7日、パラキシレンの7月価格が前月比40ドル高のトン当たり890ドルで大手需要家側と決着したと発表した。原油価格の高騰、パラキシレンスポット市況の上昇を背景に、60ドル高の910ドルを打出し交渉を進めていた。

 需要家側のPTAメーカーは、川下のポリエステル市場は好転しつつあるものの、まだ本格的な回復には転じていないこと、PTAマーケットの上昇が力強さを欠く中での原料パラキシレン価格の値上げは収益圧迫を招くとして、値上げ幅の圧縮を主張。最終的には、川下の好転気配から前月比40ドルアップの890ドルで決着した。同社による現状分析および今後の見通しは以下の通り。

<ポリエステル・PTAマーケット状況>
・PTAスポット価格(中国向け)は、ポリエステルマーケットに回復の兆候が見られる中、足元CFRトン760ドル〜800ドルのレベルにある。
・ポリエステルは、欧州による対中国繊維輸入セーフガード発動回避によるセンチメントの改善もあり、各社減産幅を縮小。

<今後の見通し>
 ポリエステル需要は、アメリカ・中国間の通商問題等不安要素はあるものの、一時の低迷からは脱し本格的な回復を窺う状況にある。アジアのパラキシレン需給は、パラキシレン・プラントの定期修理が明ける一方で、PTAメーカーは稼動を上げてきていることから、ポリエステルが順調に回復していけば、ウェルないし若干タイトに推移するものと見込んでいる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1120707925.doc