2005年07月08日
昭和電工、酢エチの国内価格をキロ10円引き上げ
需要家各社の同意得て6〜7月から実施へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:昭和電工

 酢酸エチルのトップメーカー昭和電工は、このほど国内の酢酸エチルの需要家各社からキログラム当たり10円の値上げについて同意を得た。早いところは6月20日出荷分から、遅いところでも7月1日出荷分から新価格に切り替えていく。

 同社が当初打ち出した上げ幅は、同14円であった。しかし、採算悪化に悩む需要家各社が上げ幅の縮小を強く同社に迫ってきたためやむなく譲歩したという。これには、酢酸エチルの設備を従来の年産5万トンから10万トンへと大幅に増強した中国の呉渓が余剰玉を韓国市場に投入、そのうちの一部が日本市場にも流れてきたことが影響したと見られている。ただし、これは一時的な現象で、これからの国内の需給は再びタイトバランスで推移することになる見通しにある。