2005年07月14日 |
積水化成品、有機微粒子ポリマー「テクポリマー」の増強完了 |
【カテゴリー】:経営(ファインケミカル) 【関連企業・団体】:積水化成品工業 |
積水化成品工業は、液晶関連や大型テレビなどの光拡散用として有機微粒子ポリマー「テクポリマー」の需要が好調なため、滋賀工場(滋賀県甲賀市水口町)で生産設備の大幅増強工事を行なっていたが、このほど完成し、本格稼動に入った。所要資金約9億円。生産能力は年産800トンから600トン増加し同1,400トンとなった。 「テクポリマー」は、真球状を主体とする有機微粒子ポリマーで、粒子直径は3〜100マイクロメートル(1マイクロは100万分の1=ミクロン)、スチレンやメタクリル酸メチルなどの各種疎水性ビニルモノマーをベースに独自の重合技術で製造している。 特徴は次の通り。 (1)各種樹脂に添加して、光拡散性を任意に調整できることから、大型テレビのスクリーンや液晶ディスプレーの光拡散剤として使用される。 (2)微粒子の流動性、分散性、滑り性に優れ、塗料やインクに添加することで艶消し効果や表面のデザイン性向上が可能。 (3)化粧品にも使用可能で、優れた触感や滑り性、吸着性の付与、また光散乱性能からソフトフォーカス効果も期待できる。 (4)各種フィルムの光の反射低減、ブロッキング性の低減、スリップ特性の付与等で、フィルム生産上の課題解消やフィルムの特性向上が可能。 同社は、有機微粒子ポリマーの需要は今後、IT・デジタル家電市場の成長や塗料分野、化粧品分野などの伸びに伴い光の拡散性向上や触感改良の添加剤として、ますます増加すると期待、売上規模は04年度の29億円、05年度の32億円から、06年度には39億円に達すると見込んでいる。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/search.php?RCODE=3680 |