2001年09月28日
東レ、人工皮革、伊で増強へ
家具、自動車向けに
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

 東レは人工皮革「エクセーヌ」が海外で順調に伸びているため、イタリアの子会社アルカンターラの設備増強にふみきることになった。完成は来年末を目標にしている。東レは74年からミラノ市に現地合弁でアルカンターラ社を設立、94年には同社の経営権を取得した。

 その後、98年に約100億円を投じ年産500万平方メートルの設備を完成、従来の設備とあわせ同950万平方メートル規模とした。今回の設備増強によって年産1,000万平方メートルを上回る能力となる。

 東レは現在、日本とイタリアでウレタンとポリエステルを原料とするスウェード調人工皮革生産している。国内の商品名は「エクセーヌ」(年産600万平方メートル)で衣料用が主力。イタリアは「アルカンターラ」で家具や自動車向けが中心となっている。

 イタリアでの設備増強は当初の設備を122センチ幅から147センチ幅に拡大するとともに各工程を改造・新設してコストダウンを図ろうとするもの。投資額は35億5,000万円。これによって2系列とも広幅の製品が生産できることになり、最近の市場からの要請に対応していけるとしている。