2005年07月15日
三井化学複合塑料が営業活動を開始
プライムポリの海外コンパウンド拠点6つに
【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:プライムポリマー

 プライムポリマーの運営企業群の一つである中国の「三井化学複合塑料(中山)有限公司」は、現地の日系自動車メーカーを対象に7月から営業活動を開始した。
 
 三井化学複合塑は、プライムポリマーの親会社の三井化学と出光興産の両社がプライムポリマーの発足以前にそれぞれ海外に設立してきた自動車用PPコンパウンドメーカー6社のうちの最も新しい企業。三井グループの投資による中国のコンパウンドメーカーとしては2社目。
 同社は今年4月に広東省中山市郊外に年産1万5,000トン能力のPPコンパウンド工場を完成、いらい日系自動車メーカー向けにバンパーや内外装部品用の各種品種を試作して品質評価を受けてきていた。その結果、ホンダが中山工場で7月から同社の製品の本採用に踏み切る方針を固めたため、当面ホンダ向けを主体とする事業活動をスタートさせたもの。
 しばらくは、広東省内にとどまらず他の地域に生産拠点を置く日系自動車メーカーにも製品を販売していく。しかし来年夏には、トヨタも広東省に量産工場を建設するので、来夏以降は同地域のユーザー向けだけでフル生産していくことになりそう。
 
 これで、日・米・欧・亜の4拠点のうち最も成長性が高いと予想されるアジア地域の供給体制が一段と強化されることになる。なお、今回の三井化学複合塑料の本格操業開始によって、プライムポリマーの全世界における自動車向けPPコンパウンドの生産能力は委託分を含めて年44万4,000トンとなった。