2005年07月15日
ポリエチレンの値上げ交渉、ラミも大詰め
PE各社、月内の完全決着を目指す
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 高圧法低密度ポリエチレン(HP-LDPE)ならびに直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)メーカー各社が超大手コンバータとの間で進めてきた第5次値上げ交渉がいよいよ大詰めに差し掛かってきた。PE各社は、4月以降にナフサ価格と燃料費がともに再騰していてこのままいくと採算割れとなるのが必至なので、どうしても月内に各ユーザーの同意を取り付けたいとしている。
 
 ポリエチレンメーカーによる今回の値上げ交渉は、ポリプロピレンメーカーともども全てのメーカーが6月中にほとんどの需要家の了承を得るのに成功、順次新価格に切り替えている。交渉が難航したのは過去4度の場合と同様にラミネート用品種であったが、6月中旬以降は多くのコンバータが相次いで同意を表明、残るはごく少数の超大手コンバータのみとなっている。
 現在は、実施時期と上げ幅を巡っての最終的な話し合いに入っているところと見られる。対象の多くを占めるHP-LDPEのラミネート品種は縮小傾向にあるオートクレーブ法設備によるものなので、需給バランスは全PEのなかでも一段とタイトになっている。このため、需要家も値上げ要求を拒否し続けるのは無理と判断、あとは少しでも上げ幅を縮小することにエネルギーを集中することになりそう。