2005年07月21日
EPSの出荷、6月は再び前年を下回る
最大消費分野の水産物向けの不振が影響
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:発泡スチレン工業会

 発泡スチレン工業会が21日に集計したところによると、発泡スチレンビーズ(EPS)の6月の総出荷数量は1万5,310トンで、前年同月の実績を4.7%下回った。
 
 5月の出荷量は5ヶ月振りに前年同月を上回ったが、6月は再び前年割れに戻った。これには、消費量が最も大きい水産(魚箱)分野の需要が前月に続いて不振で前年を11.0%割り込んだことが大きく影響している。また、家電向けも5月の17.5%増から一転して5.8%減へと様変わりした。ブロック向けは5.0%減で、6ヶ月連続の前年割れとなっている。
 反面、農産物向けは引き続き好調で16.4%増となっている。その他成型品向けも5.3%増と着実な伸びを続けている。しかし、水産など3分野の不振をカバーするまでには至らなかった。
 
 この結果、1〜6月期の総出荷数量は8万6,968トンとなった。前年同期の実績を4.5%下回っている。4〜6月期は前年同期の1.1%減とほぼ横並びとなったが、1〜3月期が8.2%減との大きく落ち込んだのが響いている。分野別では、水産物向けが4月の0.3%増を除いて全て前年を大きく下回った点が目を引く。その他成型品向けと家電向けは前年超えとなっているが、伸び率はそれぞれ1.9%、0.2%と小さい。


EPSの05年出荷実績 単位はトン
需要分野 6月 前年比 1〜6月計 前年比
水産 7,356 89.0% 41,955 93.8%
農業 1,291 116.4% 7,014 94.3%
他成形品 3,155 105.3% 17,955 101.9%
家電 1,752 94.2% 9,783 100.2%  
ブロック 1,646 95.0% 9,664 91.2%
ネダ 101 100.0% 508 58.7%
一枚焼き 9 100.0% 89 167.9%
合計 15,310 95.3% 86,968 95.5%