2005年07月25日

チッソ、神戸大・近藤教授と「熱応答性磁性ナノ粒子」事業化

【カテゴリー】：経営（新製品/新技術） 【関連企業・団体】：チッソ

チッソは25日、神戸大学と共同開発した、熱応答性磁性ナノ粒子「Therma-Max」(商品名)を同大学工学部の近藤昭彦教授と共同事業化すると発表した。今月29日付で新会社「マグナビート株式会社」を設立する。 　 　同社は、1996年からNEDOの高機能材料創成プロジェクトに参加し、高度刺激応答材料の開発に着手、2000年には神戸大学・近藤教授との研究研究により「Therma-Max」を開発した。現在診断薬などに使われている粒径数ミクロンの磁気ビーズは、粒径が小さくなると磁性が弱まり、磁石による分離が困難になるというジレンマあった。 　 　チッソと近藤教授が開発した磁性ナノ粒子は、従来の磁気ビーズの約30分の1以下の粒径で高い分子認識性をもったまま磁石による分離が可能となる。このため遺伝子や蛋白質の分析・解析をはじめ、抗原抗体診断、環境ホルモン検査などが高感度、短時間でできる分離機能材料などに応用が可能となる。 　「Therma-Max」はその技術のユニークさから、04年には「バイオビジネスコンペJAPAN最優秀賞」、さらに本年7月の「オルガテクノ2005」では「オルガテクノ大賞材料・素材部門賞」を受賞するなど、専門家の間ですでに高い評価を得ている。 【新会社の概要】 ◇会社名:　マグナビート株式会社（英名:Magnabeat　Incorporated） ◇本　店:　兵庫県神戸市灘区(神戸大学内) ◇事業所:　千葉県市原市(チッソ石油化学五井研究所内) ◇代表者:　代表取締役　大西徳幸(現チッソ石油化学五井研究所主任研究員) ◇役　員:　取締役　近藤昭彦他2名 ◇資本金:　30百万円 ◇株　主:　チッソ95%、近藤昭彦5% ◇設　立:　2005年7月 ◇従業員数:当初5名程度 ◇事業概要:熱応答性磁性ナノ粒子の販売、市場開発、用途開発、技術サポート及び検査診断システムや診断薬材料の開発・研究 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1122278988.doc