2005年07月26日
三井化学、BPAの輸出価格を修正へ
8月船積み分をトン200ドル値上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はこのほど、中国のPC(ポリカーボネート)メーカーならびにEX(エポキシ樹脂)メーカー各社に対して、BPA(ビスフェノールA)の8月の輸出価格をトン当たり200ドル引き上げる旨を通告し折衝を開始した。CFR1,700ドルへの引き上げを図る。

 今回の値上げは、出発原料BZ(ベンゼン)のアジア価格が8月に再び上昇するのが避けられなくなってきていることに対する措置。採算の確保にはどうしてもCFR1,700ドルへの値戻しが必要と説明している。

 BPAの中国における需要は、PC向けが引き続き年率2割近い伸びを維持しているのに加え、EX向けもここにきて塗料分野を中心に順調に回復してきている。このためBPAの需給は一時のルーズな状態から脱してウエルバランスに変わってきており、今後はEXの需要回復に加速が付くに伴い再びタイト化すると見られている。
 
 現に、中国のPCやEXの市場では先行きの需給に対するタイト観が広がってきており、価格も強含みで推移している。同社では、こうした需給環境の変化を逃すことなく早期決着を目指していく構え。