2005年07月27日 |
ポリオレフィンの中国からの引き合いが再び縮小 |
欧米品の中国への大量流入が足引っ張る |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:なし |
大手商社によると、わが国の大手商社やポリオレフィンメーカーに対する中国からの引き合いが再び縮小してきた。商社の多くは(1)欧米品が集中的に流入しはじめたこと(2)電力不足の進行で操業短縮を余儀なくされる樹脂加工企業が増えてきたこと--の2点を要因として挙げている。 欧米品の流入は、欧州や北米さらには中南米諸国の樹脂メーカーやトレーダーが1ヵ月〜1ヵ月半前にいっせいに中国向けに船積みした余剰玉が相次いで到着し始めたことによるもの。契約当時の価格は最近のアジア相場を明らかに下回っており、このため中国の樹脂加工企業やトレーダの多くは先ずは欧米品で当面の必要量を賄うことにして、日本やアジア諸国に対する発注を見合わせる行動に出ている模様。 これに伴い、中国側のオファー価格は軒並み弱含みとなっている。直近の価格は、L-LDPEがCFRトン当たり1,000〜1,020ドル、HDPEが同960〜980ドル、HP-LDPEが同1,050〜1,080ドル、PP-Hが1,050〜1,070ドルといったところ。 商社の中には、欧米からのスポット品が消化されると見られる8月前半までは無理な商談を控える構えのところが多い。 |