2005年07月27日
経産省・眞鍋化学課長「意義大きいアセアン会合」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

 経産省製造産業局化学課の眞鍋隆課長は27日、記者団と懇談し、先にシンガポールで開催されたアセアン各国とのAMEICC・WGCI(化学産業専門家会合)の結果を中心に、当面している行政課題などについて語った。この中で「アセアン会合では各国から多くの意見が出て有意義だった」など、要旨次の通り語った。
 
(1)アセアン化学産業専門家会合
(7月11〜12の両日、シンガポールで開催) アセアン10カ国から官民代表や関係者42人が出席し、化学物質管理制度に関する情報交換と技術協力、アセアン諸国の化学産業の動向、投資促進政策、世界の石油化学製品の需給見通し、最近の化学品貿易をめぐる諸問題などをテーマに意見交換した。

 化学物質管理制度は、各国ともさらに内容が充実し、しっかりやっているという印象を受けた。日本に協力してほしいという声も多くきかれた。欧州の化学品規制(REACH)に対する関心も高かった。世界の石油化学品需給見通しでは、とくに中国の動向に関心が集まった。製品の値段によって需給バランスが変るのではないかといった意見も出た。全体的に意義の大きい会合だった。
 
(2)新産業創造戦略2005について
 経産省では現在、昨年5月に策定された「新産業創造戦略」を政策面で具体化するための施策に取り組んでいる。先端的な新産業分野として燃料電池、情報家電、ロボット、コンテンツの4分野をあげ、重点分野として強化していく方針だが、化学産業はどの分野にも素材を提供する重要産業だ。高度部材・基盤産業(サポーティング・インダストリー)として、各分野の産業に対し、世界トップレベルの高度部材が提供できるようにしていきたい。そのために人材、技術の蓄積を含めたシステムづくりを進めているところだ。
 
(3)経済連携交渉の現状
 政府はFTAではシンガポール、メキシコと合意したが、さらにアセアンをはじめ各国と交渉を進めようとしている。大筋合意したところも多いので参考にしてほしい。

【関連ファイル】
経済連携の取組みの現状
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1122450917.tif