2005年07月29日
中国の汎用樹脂の輸入、上期は過半が前年割れ
大幅増はL-Lだけ、他は前半の買い控えが影響
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国による汎用樹脂の今年上期(1〜6月)の輸入通関数量は、過去数年と異なり多くの製品が前年同期を下回るかたちとなった。L-LDPEはほぼ毎月、前年同月を大きく上回ったが、他の樹脂の多くは特に前半に樹脂加工企業やトレーダーが買い控えを続けたことが影響して前年割れとなった。中国国内の新プラントによる増産の影響は、各プラントの本格稼動開始時期が5〜6月からとなったのでほとんどなかったと見られている。
 
 汎用7品目のうちで前年同期を上回ったのはL-LDPEとHDPEの2品目だけ。L-LDPEは50.3%もの伸びを遂げている。しかしHDPEは2.3%増にとどまっている。前年を下回った5品目のうちABSは1.2%減と縮小幅小さいが、他の4樹脂はPVCの26.8%減を筆頭にこれまでになく大きい。
 
 合計7品目の上期の総輸入通関数量は以下の通り。かっこ内は前年同期比。
▽LDPE   551,053(84.3%)
▽L-LDPE  833,468(150.3%)
▽HDPE  1,233,723(102.3%)
▽PP   1,405,156(95.3%)
▽PS    618,087(91.3%)
▽PVC    668,599(73.2%)
▽ABS    932,660(98.8%)