2005年08月01日
日本勢のナフサの契約価格、7月は若干下降
石化企業の多くは8月が反騰と予想
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社や石油精製企業ならびに石油化学企業等が7月中に国際市場で契約したナフサのC&F価格は、中東諸国からの輸入分のプレミアム価格を含めるとトン当たり473〜474ドルになった模様。

 エチレンセンターの多くは、6月の平均より2%強下がったと算定している。原油のスポット相場は7月も引き続き前月をわずかながら上回っているが、わが国向けのナフサ価格は逆に小幅の下降となったわけ。アジア地域全体の価格も同様に前月を若干下回ったと見られている。これには、インドからの余剰ナフサの流出が少なからず作用していると想定されている。

 ただし、エチレンセンターの多くは8月以降のナフサの価格は反騰が必至と予想している。これは、ナフサ市況の低迷を嫌ったインドがナフサの輸出を抑制する行動に出始めたのと、米国がガソリン基材としてナフサを海外諸国から積極的に手当てし始めたことで世界全体の需給バランスが引き締まってくるとの判断によるもの。