2001年09月27日
旭化成、水島でスチレンモノマー大型S&B
新たに33万トン、中国合弁子会社向け供給へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成は水島地区のSM(スチレンモノマー)設備更新を決めたと26日発表した。2系列(年産15万トンと31万トン)合わせて年産46万トンの設備のうち、15万トン設備を休止し、新たに33万トンの大型プラントを建設する。わが国では久しぶりの大型スクラップ&ビルド計画となる。2003年12月完成の予定だ。

 休止する15万トン設備は1968年稼動と古く、老朽化のため維持補修にコストがかかっていた。新系列には最新鋭プロセスを採用し、コスト競争力を強化する。また既存31万トン系列に隣接して建設することにより、用役等の合理化を図る。

 さらに副生される水素を有効利用することにより、水島コンビナート全体の効率化が一層進む。こうした一連の合理化効果により同社水島コンビナート全体の基盤強化と各種誘導品のコスト競争力強化が図られ、21世紀における同社化成品樹脂事業の持続的成長が可能になる、としている。

 新プラント完成後のSM生産能力は既設の31万トンを30万トンに変更し、新設の33万トンを合わせて年産63万トンになる。
 新プラントによる能力増分は、自家消費分の増加および中国で米ダウケミカルと共同で進めているPS(ポリスチレン)年産12万トン向けに供給する予定。

 中国には1998年10月、ダウケミカルと合弁(50対50)で斯泰隆石化(張家港)有限公司を設立、02年初稼動入りを目標に年産12万トンのPSプラントを建設中である。