2005年08月08日
日立化成 半導体用ダイボンディングフィルム生産能力を50%増強
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:日立化成工業

 日立化成工業は8日、フラッシュメモリー等のスタックド・マルチチップ・パッケージ(スタックドMCP)向けに今後大幅な需要拡大が見込まれる「ダイボンディングフィルム」の生産能力を2006年9月までに段階的に約50%増強すると発表した。
 
 デジタルカメラなど電子機器の軽小型化や多機能化に伴い、半導体デバイスにはロジックの高速化、メモリの大容量化が求められ、半導体パッケージの構造にも実装面積をより小さく、高密度にできるスタックドMCPの採用が進んでいる。
 
 スタックドMCPとは、複数の薄型化した半導体チップを積層(スタック)したもので、これまでの2段や3段スタックから最近では4段、5段とさらに高積層化が進んでいる。これらの接続には、ウエハバックグラインド工程後にそのままウエハ裏面に貼り付けが可能で、ダイシング後の実装が容易なダイボンディングフィルムの需要が急速に高まっている。
 
 同社はこのほど、五井事業所(千葉県市原市)に約10億円を投じ、06年9月までに製造ラインを段階的に増設して、生産能力を現在の約50%増にあたる年間約120万平方メートルに拡大することを決めた。

 同社は、ダイボンディングフィルム分野で、フィルムの物性や、材料・パッケージに関する特許を含めて、約500件の特許網(特許出願中を含む)を国内外に有しているところから、今後は技術力と知的財産充実の両面から事業強化を図るとしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1123475563.pdf