2005年08月09日 |
ナフサのC&F/ジャパン価格、ついに520ドル |
史上最高値の4月4日の517ドルを更新 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:なし |
エチレンセンター数社の情報によると、わが国の大手商社や石油精製企業さらには石油化学企業が今週明けに国際市場で契約した期近もののスポットナフサ価格(C&F/ジャパン価格)はついにトン当たり520ドルに達した。今年4月4日に付けた史上最高値の417ドルを5ヶ月振りに更新した。サウジアラビアやクウェートなど産油国との間で交わしているプレミアム契約分を含めた価格は527〜528ドルになったのではないかと見られている。 この1週間で約30ドル、2週間で50ドル弱の高騰となる。1年前に比べると100ドル強の上昇となる。こうした急騰を招いている最大の要因は、原油のスポット相場の高騰にあると見てよさそう。ただし、アップ率がこれまでの数ヶ月とは逆にナフサの方が高い点は軽視できないところ。北西欧のCIF価格も今週明けは520ドル台に乗っており、2大消費拠点向けがほぼ同じレベルとなっている。 エチレンセンターや大手商社では、こうした日欧共通の現象はナフサの需給バランスがアジアでも欧州でも急速にタイト化してきたからにほかならないと分析している。インドが発電所の燃料に再びナフサを使用し始めたことと、米国の石油精製企業がガソリン基材としてナフサを国際市場から精力的に集め始めたことがその要因と見られている。このため、ナフサのスポット相場が日欧両拠点でともに軟化する公算は極めて低いというのが関係筋に共通した見方となっている。 |