2002年05月28日 |
旭化成ワッカーシリコーン、明野工場で「シリコーン液状ラバー」の生産開始 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:GE東芝シリコーン、旭化成、東芝、東レ、日本ユニカー |
旭化成ワッカーシリコーン(東京・西早稲田、03-5272-3133)は、茨城県明野工場にこのほどリキッドシリコーンラバー(LSR)の新設備を完成、操業を開始した。 LSRは液状ラバーで2液混合タイプの付加反応型硬化性液状シリコーンエラストマー(商品名・エラストジル)。今回完成した設備の年産能力は1,800トン(600トン三系列)。 この液状ラバーは煎断力上昇時の粘度低下に優れた特徴をもち、煎断力の強弱に応じて粘度をコントロールできる。このため成形された製品のバリは少なく、連続自動成形が可能で、作業効率が大きくアップする。 用途はキーパッド、医療器具などのパッキング類、Oリング、哺乳ビン用乳首、オイルフィルターパッキン、コネクターシールなど。 同社はオイル系エマルジョン(ラテックス)についても年産2,000トンの増設を行い、従来の製品であるHTV(ハイテンパラチュア・バルカナイジング)やRTV(ルームテンパラチュア・バルカナイジング)のコンパウンドなどを含めシリコーンの年産能力は7,000トンとなった。輸入品を含め本年度の売上額を対年度比10億円増の60億円をめざす。 シリコーンの世界生産額は現在、年間8,000億円ほどで原料のモノマー(シロキサン)を米GE、信越化学、独ワッカーヘミー、米ダウコーニングなどが生産している。 シリコーン製品は国内では信越化学、GE東芝シリコーン、東レダウコーニングシリコーン、旭化成ワッカーシリコーン、日本ユニカーなどが生産している。 当面の問題は中国での特許を無視したメーカーの乱立でアジア市場は波乱含みである。 |