2005年08月11日
PSの国内向け出荷、7月も低調
前年6〜8月の前倒し需要の反動か
【カテゴリー】:実績/統計(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が11日に集計したところによると、ポリスチレン(PS)の7月の出荷数量は7万6,109トンで前年同月を13%下回った。3ヶ月連続の前年同月割れである。
 
 うち国内向けは7万3,892トンで前年を12%下回っている。これも3ヶ月連続の前年割れである。電機工業用、包装用、雑貨産業用、FS用--の全ての分野が前年を下回っている。昨年6〜8月に発生した値上げ前の前倒し需要の反動がこの7月にも出たことが最大の要因と同工業会では分析している。もっとも、FS用と包装用は前月の実績に対してはプラス成長となっている。
 この結果、今年1月からの累計は50万6,094トンとなった。前年同期を6%下回っている。PSにとどまらず、多くの汎用樹脂も国内向け出荷が前年を下回った模様。このまいくと年計でも前年を割り込む樹脂が過半を占めることになる。
 
 一方、同樹脂の7月の輸出は2,217トンで前年同月を40%下回った。4ヶ月連続の前年割れである。PS各社が引き続き採算重視の限定輸出に徹していることによる。1〜7月の合計は1万9,199トンで24%減となっている。汎用樹脂の中では例外的に低い輸出比率となっている。出荷ト−タルの1〜7月計は52万5,293トンで前年同期を7%下回っている。
 なお、生産は7万4,509トンで前年を5%下回っている。月末在庫率は1.3ヶ月で6月と同じ。