2005年08月19日
塩ビの輸出、中国向け中心に好調が持続
汎用樹脂では唯一の前年超えが続く
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 塩ビ樹脂の7月の輸出数量は6万136トンで、前年同月を1.7%上回った。これで同樹脂の輸出は今年2月以降6ヶ月連続の前年同月超えとなった。
 
 1月から7月までの累計は41万3,213トンで、前年同期を5.4%上回っている。汎用樹脂の中では唯一の前年同期超えである。ちなみに塩ビ以外の汎用樹脂の同期の対前年同期比は、LDPEが17.1%減、HDPEが33.0%減、PPが3.7%減、PSが24.3%減--となっている。
 
 最大手の大洋塩ビによると、8月に入っても最大消費国の中国を中心にアジア諸国からの引き合いが引き続き活発という。このため同社では、8月の総輸出量も前年同月を上回るのが確実と判断しており、また、続く9月も好調が持続すると予想している。
 こうした判断に沿って、同社では、輸出の過半を占める中国向けの9月の輸出価格をもう一段引き上げる考え。8月の価格の平均は7月分よりトン当たりCFR40ドル高の780ドルとなったが、9月分はさらに40ドル引き上げて820ドルに持っていきたいとしている。これが実現すると、6月の710ドルをボトムに3ヶ月連続の値上げとなる。