2001年09月26日 |
日ペとDICが金属板用プレコート塗料事業を統合へ |
合弁で新しいビジネスモデルの構築を目指す |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:大日本インキ化学工業 |
日本ペイントと大日本インキ化学工業は26日、両社の金属板用プレコート塗料事業を統合して合弁新会社を設立することで基本的合意に達したと発表した。新会社の設立時期は2002年1月とする考え。ただし、計画の詳細は現在検討中なので明らかにできないとしている。 両社は今回の統合の主眼について「両社の生産設備の集約、研究開発の統合、販売体制の整備などによって、技術、生産、販売の全ての面における効率の向上を図ることにある」(上埜博基・日本ペイント副社長、青木次郎・大日本インキ化学工業常務)と説明、そして「ついては、新しいビジネスモデルとしてコンピュータの活用によるデジタル化を図って工程の短縮化を実現するとともに、次世代プレコート塗料などの高付加価値製品の開発をより効率よく進めて市場のニーズにこれまで以上に的確に対応するようにしていきたい」(同)と基本政策も合わせて紹介した。 金属板用プレコート塗料は、鉄などの金属薄板に塗装して塗装鋼板を作るための塗料。主たるユーザーは建材業界と家電業界だが、いずれの分野でもこの数年需要が縮小し、価格も低下していて両社とも黒字を計上できない状態が続いている。これには、韓国や台湾による対日輸出攻勢も少なからず作用しているという。 両社は、こうした厳しい局面を単独の力で切り抜けていくのは困難と判断、両社の長所を集約することで事業の再構築を目指していくことにしたもの。両社の同塗料の年間売上規模は、日ペが100億円弱、DICが数十億円という。 |