2005年08月24日
サプライヤー各社、樹脂の中国向け価格を若干の底上げへ
ポリオレフィンの9月上・中旬渡し分のオファー出揃う
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社や極東ならびにアセアン諸国のポリオレフィンメーカーによる中国向け輸出価格の9月上・中旬分のオファー価格が出揃った。

 いずれも、中国の引き合いが引き続き盛り上がりを欠いている点を考慮してか、ごくわずかの底上げを打ち出すにとどまっている。

 大手商社や樹脂メーカーによるポリオレフィン各樹脂の直近のオファー価格は、HP-LDPEがCFRトン当たり(以下同)1,130〜1,150ドル、L-LDPEとHDPEがともに1,080〜1,100ドル、PPホモポリマーが1,150〜1,170ドルとなっている。8月下旬渡し分に比較すると、L-LDPEとHDPEはいずれも20ドル前後、PP-Hは30〜50ドル、HP-LDPEは50〜70ドル高となる。

 しかし、わが国の大手商社筋によると中国の市場の反応はかなり厳しく、早期に交渉がまとまりそうなのはL-LDPEだけという。これまでの買い控えによって中国国内の樹脂の在庫は順調に縮小してきているが、加工製品の中には値上げが市場に受け入れられず不良在庫となっているものが少なくないので、多くの樹脂については引き続き買い渋るユーザーが多数を占めているのが実情のようだ。したがって、交渉の行方がはっきりするまでにはもう少し時間がかかりそう。