2005年08月26日
アジアでオレフィン市況が反発
市場に先行きの需給不安感が広がる
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 台湾や中国向けのオレフィン価格が反発してきた。わが国の大手商社の仲介によるエチレンの直近の契約価格の最高値はトン当たりCFR930ドルとなっており、一方のプロピレンの中には同1,000ドル弱のオファーも出てきている。

 台湾や中国などアジア地域におけるオレフィン相場は7月下旬をピークに下降に転じ、8月第3週末までにエチレンが880〜900ドル、プロピレンが880〜950ドルまで下がってきていた。それがここにきて反騰してきたのは、最大の供給国である韓国のエチレンセンター6社のうち3社が9月早々から10月末までに定期修理のためにそれぞれ1か月間運休するのに加えて、シンガポールや台湾のエチレンプラントの中で特殊事情のため緊急に操業を休止する設備が出てきて先行きの需給バランスに対する強い不安感が市場に広がってきたため。
 
 東南アジア地域の相場には今のところ目立った変化は現れていない。しかし、タイのマプタプットコンビナートの水不足問題は依然として解決されないままきているので、今後は極東地域を後追いして上昇していくと見られる。