2005年08月29日
昭和電工、電炉メーカー向け大口径32インチ電極 量産開始
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は29日、電炉メーカーで鉄鋼生産に使用る人造黒鉛電極(黒鉛電極)で、最大口径(直径)となる32インチサイズの量産を開始したと発表した。国内で初めて東京製鐵・岡山工場(岡山県倉敷市)での採用が決っており、本年11月から納入する。

黒鉛電極は、その材質の特性上、
(1)過酷な温度条件下で熱衝撃に強い (急激な温度の上下でもひずみが少ない)
(2)電気炉内でスクラップが崩落・衝突しても容易には折れない機械的強度を有する
(3)大電流が流せる物性を具備している
等の利点を持つことから、電炉メーカーにおいて原料の鉄スクラップを溶解するための材料として使用されるほか、ステンレス鋼や特殊鋼等の生産にも用いられている。

 黒鉛電極は、原料コークスを成形し、焼成・黒鉛化して生産される。口径の面積に比例して流す電流を増やすことができるため、サイズの大型化はユーザーの生産性向上につながる。
 
 同社は当面、32インチ黒鉛電極の量産を大町事業所(長野県大町市)で行うが、将来は、昭和電工カーボンInc.(米国サウスカロライナ州)にも量産体制を整え、世界の32インチ黒鉛電極市場で50%のシェアを目指す。

ニュースリリース参照(写真も)
http://www.chem-t.com/fax/search.php?RCODE=3799