2005年09月01日
中環審、化学物質の環境リスク低減戦略案を了承
重点的取組み事項の4項目の実現へ
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体)
【関連企業・団体】:環境省

 環境省は1日、中央環境審議会環境保健部会の第13回会合を開き、環境基本計画の見直しに係わる「化学物質の環境リスクの低減」の戦略プログラムの策定のための事務局案を提示して審議を求めた。
 
 「化学物質の環境リスクの低減」の戦略プログラムは、第3次環境基本計画の重要ポイントとして同省が掲げている合計10項目の戦略プログラムの一つ。
 この日示された事務局案は(1)現状と課題(2)2025年頃における望ましい社会像を見据えた戦略目標(3)同社会像を見据えた施策の基本的方向(4)重点的取組み事項(5)戦略目標の達成状況等を把握するための指標および当該指標に係わる数値目標--5項目で、いずれも同部会の了承が得られた。 
 このうちの(2)項についての事務局案は「透明性のある科学的根拠に基づくリスク評価手順と科学的根拠に基づくリスク管理手順を用いて、化学物質が、人の健康と環境にもたらす著しい悪影響を最小化する方法で使用、生産されることを2020年までに達成することを目指す」という内容のもの。一方、(4)項では▽リスク関連情報の収集とリスク評価の推進▽リスク管理(許容し得ない環境リスクの回避、環境リスクの最小化、望ましいレベルの維持)▽リスクコミュニケーションの推進(安全と安心の確保)▽国際的な協調の下での国際的責務の履行と積極的対応--の計4点が事務局案として示された。
 
 同省では今後、専門の検討チームに同プログラムの具体的な検討を委ねていき、今年10月中旬に最終案を取りまとめる考え。