2005年09月05日
プライムポリマーも樹脂の値上げを表明
10月1日〜12月末の出荷分を20〜25円引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:プライムポリマー

 プライムポリマーは5日、10月1日から12月末日までの三カ月間のポリエチレンとポリプロピレンの全品種の価格をキログラム当たり20〜25円引き上げると発表した。対象は、HDPE、HP-LDPE、L-LDPE、PPホモポリマー、PPコポリマーのうち、ナフサリンク制を採用している品種を除く全グレード。
 
 今回の値上げは、現在のポリオレフィンの価格がナフサ1キロリットル当たり3万6,000〜3万7,000円見合いとなっているのに対して10〜12月期のナフサ価格が同4万5,000円以上となるのがほぼ確実となってきたことに対応するためのもの。同社では、ナフサの高騰にともなうコストアップ分が少なくともキログラム当り16〜18円となり、加えて燃料、副原料、副資材の値上がりやこれまでの価格修正でカバーし切れないできたいわゆる未達分等のトータル分もかなりの金額に上るので、採算確保のためには合計20〜25円の値上げが不可欠と説明している。
 
 今回の同社の値上げは、今年4月に再発足した同社に取っては5月に続く2度目のもの。親会社の三井化学と出光興産による過去一年余りの期間の値上げを含めると6回目となる。今回の表明で注目されるのは、新価格の適用対象期間を10〜12月期に限定している点。これまでのポリオレフィン各社の値上げと大きく異なるところだ。これは、ナフサ価格が10〜12期以降も引き続き上昇する可能性がある点を考慮して、同期分を対象とした交渉を短期間で決着したいとの考えによるものと見られる。交渉の行方次第では、採算維持のために減産に踏み切らざるを得ない局面も出てこようと述べている。