2005年09月07日
日立化成、世界最速ICタグ専用ラインを導入
生産タクト0.5 秒を実現、生産能力300万枚に
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:日立化成工業

 日立化成工業は7日、IC タグの生産タクトを世界最速レベルの0.5 秒(当社の従来の生産タクトの2分の1)に短縮したIC タグ専用ラインを導入し、13.56MHz 帯非接触式IC カード・タグの生産能力を3倍の月産300万枚に増強したと発表した。2.45GHz 帯ミューチップインレットの生産能力と合わせ、IC カード・タグ全体で月産1000 万枚を超える生産体制となった。

 非接触式IC カード・タグは、プラスチック製の板状の成形品にアンテナとIC チップを内蔵し、データを送受信できるようにしたカードおよびタグ。利便性が高いことから、交通、サービス業、流通など幅広い用途に需要が拡大しており、2010年度には9兆円から31兆円の経済波及効果(総務省試算)が見込まれている。

 同社は、1999年からプリペイドカードを発売しており、2005年度上期までの累計販売枚数は3000万枚と、実績は国内トップレベル。

 生産設備は、五所宮事業所(茨城県筑西市)に約4億円で完成した。これまでに蓄積した製造プロセス技術を生かし、独自の専用ラインを導入した。マルチ高速実装装置からIC タグ検査装置まで一貫した生産ラインを確立することにより、生産タクトを世界最速レベルの0.5秒と、従来の生産タクトを2分の1に短縮し、生産性を飛躍的に向上させた。

 13.56MHz 帯非接触式IC カード・タグの生産能力は3倍の月産300万枚に増強。07年度には売上高約60億円を目指す。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1126064349.pdf