2005年09月07日
三井化学 「高性能光触媒」新規事業化へ
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:三井化学

 「触媒科学」を展開中の三井化学は7日、新開発した「高性能光触媒」の市場開拓に着手したと発表した。光触媒は、独自の「無機ナノ制御」技術をベースに開発したもので、来年度から本格販売を開始する。5年後の2011年度には25億円の売上をめざす。

 光触媒は、光分解力と超親水性を有するため、汚れの分解、消臭・脱臭、抗菌・殺菌、有害物質の除去、ガラス等の曇り防止、防汚などの機能があり、現在、空気清浄器、建物の外壁・建材、抗菌・脱臭用繊維・紙、自動車の防汚コーティングなど、幅広い分野で用いられているが、内装分野では、分解力が十分でないとされてきた。

 今回、同社が開発した光触媒は、独自の無機ナノ制御技術によって開発した、独特構造の光触媒で、従来の光触媒に比べて非常に強い光分解性能を有し、蛍光灯のような弱い光にも反応して有害物や臭いを分解することができる。
 
 また、非常に高い吸着性能をもっているため、無光下でも、有害物や臭いを吸着除去することが可能。高温耐性をもっているため、タイル・陶磁器分野への展開や、フィルム・シート・繊維・不織布などの有機系基材分野への展開も期待できる。これらの特長から、光の弱い室内の内装材分野などを中心に積極的に用途展開していく方針である。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1126069854.pdf