2005年09月07日
三菱レイヨン、MMA製品の価格修正へ
モノマーは9月26日出荷分から25円上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは7日、MMA(メチルメタクリレート)モノマーとその関連製品の価格を9月26日出荷分以降すべて引き上げると発表した。
 
 対象は同モノマー、MAA(メタクリル酸)、高級エステル、PMMA成形材料の全品種。実施時期は、MMAモノマー、MAA、高級エステルがそれぞれ9月26日出荷分から。PMMA成形材料が10月1日出荷分からとなる。
 上げ幅は、MMAとMAAがいずれもキログラム25円。高級エステルが同30円。成形材料は、全出荷量の95%を占める一般おおびIRシリ−ズ(標準および耐衝撃グレード)が同25円。他の品種は大きな差異があり、UTシリーズ(耐熱グレード)は同50円、WFシリーズ(レンズグレード)は同100円、PDおよびPFシリ−ズ(光学特殊グレード)は同150円となる。
 
 今回の値上げは、いずれもほぼ1年ぶりとなる。いずれも原燃料と物流費の高騰に対処してのもの。主力製品のMMAモノマーを例にとると、合計25円の値上げのうちの同20円は、第4・四半期のナフサ価格がキロリットル当たり4万5,000円に値上がりすると想定されることによる原料コストのアップ分であり、残り5円は燃料と物流費の上昇分と説明している。
 
 同社にとると、一連のMMA製品のベースとなる同モノマーの当面の需給バランスは、製品全体に需要が内外ともに回復してきたことと、供給能力が同社や旭化成ケミカルズ、住友化学、三菱ガス化学などによる9〜11月間の定修の集中によって大幅に縮小することから急速に逼迫する見通しにある。
 
 同社では、こうした事情も背景にMMあ、MAA、高級エステルンについては輸出価格も10月から引き上げる。上げ幅はいずれもトン当たり250〜300ドルとする考え。