2005年09月09日
中国の汎用樹脂輸入、7月も過半が前年超えに
日本品は不振、PPを除き前年を下回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国による汎用樹脂の7月の輸入通関数量は、合計8品目のうちポリオレフィン5品目が前年同月を上回った。うち4品目は伸び率が20.2%〜49.4%と極めて大きい。SECCとBASF/揚子江の両新コンビナートが相次いでスタートした後も引き続き大幅の伸びを遂げている点が注目される。

 7月の輸入数量が最も多かったのは、PPホモポリマーの30万4,730トン。同樹脂は伸び率も33.5%と高い。伸び率が最も高かったのはL-LDPEで、実に49.4%に達している。逆に前年割れが最も大きかったのはPVCホモポリマーの7.0%となっている。
 
 うち日本品は、PPホモポリマーとPPコポリマーを除く6品目が前年同月を割り込んでいる。しかもPVC-Hの9.1%減を除いて縮小幅が大きい。PSに至っては52.4%減となっている。
 こうした結果、全体にシェアが一段と低下している。PVC−Hは台湾に続く第2位を維持しているが、他の樹脂はABSが第4位、PP-Cは第5位、PSは第6位、PP-Hは第7位、LDPEは第8位、HDPEは第11位、L-LDPEは第13位--と低ランクにとどまっている。韓国、台湾といったかねてからの強力なコンペティターに加えて多くの石油化学新興国にも水を空けられている。


中国による汎用樹脂の05年7月の輸入数量 単位はトン
  7月 前年比 うち日本品 前年比
LDPE 108,664 100.9% 6,011 76.4%
L-LDPE 165,437 149.4% 3,218 70.7%
HDPE 257,416 120.2% 7,683 68.0%
PP-H 304,730 133.5% 18,617 106.9%
PP-C 18,381 142.1% 537 108.0%
PS 115,754 94.6% 3,846 47.6%
PVC-H 120,164 93.0% 40,107 90.9%
ABS 181,313 97.9% 10,702 81.0%