2005年09月15日
ポリオレフィン8月の実績、HDPEの出荷減が長期化
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 ポリオレフィン3樹脂の8月の出荷数量は、LDPEが2%、PPが7%それぞれ前年同月を上回ったが、HDPEは5%減と引き続き前年を割った。
 
 LDPEの総出荷数量は3カ月ぶりの前年超えとなったが、国内需要がフィルム用品種を中心に全体に盛り返したため。国内向け出荷は同じく3カ月ぶりに前年超えとなった。ただ、輸出は8%減となり前年割れが4カ月連続に延びた。
 
 PPの総出荷量は2カ月連続の前年超えだが、国内向けが3%増と前年を上回ったのに加えて輸出が44%も伸びた。国内向けの増加は、パレット・コンテナー向けやフィルム向けの需要の回復による。輸出の大幅増は、在庫に余裕のあったメーカーがアジア相場の好転から輸出にドライブをかけたと見られる。
 
 一方のHDPEの総出荷量が前年を下回ったのは、国内向けと輸出がともに前年を割り込んだため。これで同樹脂の総出荷量の前年割れは12カ月連続に伸びた。
 
 同樹脂の場合、樹脂単体だけでなく、フィルムなどの加工品の輸入が増加しており、国内需要に占める輸入比率は合わせてすでに20%を超えている。このためメーカー各社は、在庫調整をかねた“減産”の動きを強めているが、この傾向はなお長期化するとの見方が広がっている。
 
ニュースリリース参照 
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1126759958.tif