2001年09月20日
積水化学が「緊急経営施策」、固定費削減160億円規模に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:積水化学工業

 積水化学工業は20日、市場環境の急激な変化により業績への影響が予想されるとして、160億円規模の固定費削減を目標にした緊急経営施策をまとめた。

 それによると、(1)下期中に固定費60億円の緊急追加削減を行う(2)生産拠点の統廃合や人員削減、事業再編により160億円規模の緊急追加施策を実施する(3)資産圧縮とキャッシュフロー創出により2002年度中に1,000億円の改善を図る、としている。

 グループ人員は当初、2001年3月の2万4,400人から2002年3月2万3,400人と1,000人の削減を計画していたが、今回は2002年3月2万2,300人に2,100人削減すると1,100人の追加削減を決めた。

 またカンパニーではとくに住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックの3つのカンパニーを対象に収益力回復に注力する。
 
 このうち住宅カンパニーは、損益分岐点を当初計画した2001年度末の1万5,700棟体制から1万4,000棟体制へと修正、生産ラインの統廃合を図る。カンパニーの人員は2001年3月末の新築事業1万2,100人、関連事業2,100人、計1万4,200人から2002年3月には新築事業1万人、関連事業3,000人の計1万3,000人に削減する。
 
 環境・ライフラインカンパニーは、パイプ事業の競争力強化のため大型アライアンスを実施するほか、販売ルートを再構築する。その他不採算事業を整理し成長分野に集中を図る。
 
 高機能プラスチックカンパニーは、ポートフォリオによる事業の選択を拡大、新事業の創出を加速する。とくに電子情報、車両用途、機能材料、環境関連分野、海外事業拡大を急ぐとしている。